必要な情報は自ら製薬メーカーから取り寄せ、足りない時にはDI室に電話もかける
在宅医療に限らず、外来の患者からも信頼される薬剤師になるためには、正しい知識をベースにした適切な薬剤選択が必要だ。そこで求められるのが医薬品に関する情報収集である。
「まず薬剤選択の際には、例えばジェネリック医薬品なら患者さんが飲みやすいかどうかを確かめるために、実際に舐めて味を確認し、またしばらく放置して吸湿性を確認します。同じような薬なら大手メーカー系の製品を選択しますね。また老人会などに参加させていただいた時には、これから医療費が3割、4割と上がる中で少しでも薬の費用負担を抑えるために、今からジェネリックに替えておけば、お金の問題で飲む薬を削ることなく、今と同じ効能の薬を全て飲み続けることができますよというお話はさせていただいています。ただしジェネリックが適切かどうかも、結局は個々の患者さん次第なので、やみくもに全てジェネリックにということでは決してありません。医薬品に関する情報収集については、製薬メーカーのMRの方から資料をもらうのが第一で、あとはタブレット端末を常時持ち歩いていて、随時必要な添付文書を検索して目を通し、その薬に関係する患者さんに何か問題がないかをチェックするようにしています。それでも情報が足りない時には、インタビューフォームを確認したり、あるいは製薬メーカーのDI室に電話をかけたりして教えてもらっています。また製薬メーカーが開催する在宅医療をテーマにした勉強会の講師を引き受けることで、我々が在宅医療をやっているというPRにもなり、いち早く情報を持ってきてくれるようになります。患者さんに自信をもって薬をご提供するためには、正しい情報の裏付けが本当に重要です。そのための情報収集には、これからも務めていきたいですね」。