今後について
『くすりの知識 10ヵ条』を起点に、薬剤師と患者が歩み寄れる関係性を築いていきたい
同協議会では、薬剤師への適切な情報提供を通じて、国民全体の医薬品リテラシーの育成と活用を目指しているが、現状、薬局を訪れた患者には“忙しそうに働いている薬剤師には、なかなか声を掛けにくい”という思いがあるという。一方の薬剤師側にも、“どこまで患者のデリケートな部分に踏み込んでいいのか分からない”という思いがあるようだ。
「私たちは、国民の皆様が薬に関して何か悩み事があった時には、気兼ねなく薬剤師の方に相談できる世の中を作っていきたいと考えています。そのためには薬剤師の方と患者の方がお互いに歩み寄れるような関係性を築く必要があります。その第一歩となるのが、先にお話した『くすりの知識 10ヵ条』だと位置付けています」(広報ご担当者)。
同協議会では2015年4月より、薬局の店頭や病院の待合室などで『くすりの知識 10ヵ条』を1条ずつ、定期的にデジタルサイネージで流すという施策を展開している。国民向けの啓発施策で、2016年1月には第4条が流された。
「まずは『くすりの知識 10ヵ条』を伝え、正しく理解してもらうための活動を推進していきたいと考えています。しかし我々の本来の目的は、単なる情報提供ではなく、情報を受け取った皆様の行動そのものが変わることです。そのためにはどんな情報が必要とされているのかを正確に掴む必要があります。日薬情報おまとめ便サービスの利用も通じて、より効果の期待できる啓発活動を目指していきたいと思います」(広報ご担当者)。